第27回定例研修会
家族システムへの介入
講師:中村はるみ先生
◇参加報告◇
家族療法という情報が入って何かヒントをもらえたらと思い参加しました。
相談を受けていると、その人の取り巻く人間関係、特に、家族の関係が見えてきます。
基にあるのは家族ですし、その中で何かがあるかも知れないと思えることが多いからです。
- 中村先生の話の中、面接者の心得として、
- ・家族は重要な資源
- ・よく話を聴く
- ・親をエンパワーする
- ・原因探しをしない
どの様な親でも、どんな子どもでも親子であること、 それぞれの立場を理解し、親の自信を回復させる。 親に力を与えるが原因探しをしない。 つい、人は、原因を見つけたいし、自分が原因と思いたくない心がある。 でも原因を探したくなる。面接者は、見えていても探さない。 巻き込まれない対応が大切であること。難しいところです。
次に、システミックなアプローチとして、
- 家族を組織でみる
- 関係にアプローチする
- 円環的にみる
- 問題行動の意味を考える
問題行動には意味があることを考え、一番困っている人を変えると良いとか、 家族の仲間に入れてもらう、その家族の文化等雰囲気に合わせるが、 家族の一人の味方にならないニュートラルな面接が大事と教えていただき、 一人の相談を受けていても繋がっている家族を考えながら 面接することも改めて実感しました。
家族面接のシミュレーションでは、参加者それぞれの視点で全体像が見えてきましたし、 それぞれの立場でみる多くの考えを聴くことができました。 面接者一人が多くの視野等を必要としますが、 大勢のいろいろな繋がっていく視点で考えていくと、 自分一人ではその時に発想しない部分を見つけることができました。 人の連携の大切さも感じることができた瞬間でした。
多くのヒントをいただき、明日へ繋ぐものがみえた研修でした。
ありがとうございました。
西 初美