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第33回定例研修会
学校の保護者への支援

講師:小澤美代子先生

◇感想◇

お忙しい中貴重なお話をいただき、大変勉強になりました。 養護教諭として勤務していますが、まだまだ経験も浅く修行の毎日です。 思春期まっただ中にいる生徒達は、ホルモンバランスや精神状態が不安定になりがちで、 抱える問題も多種多様、二次的に出現する問題も目立つ時期にあると感じています。
 今回、保護者への支援というテーマで、護者から相談を受ける際、自分自身が養護教諭という専門職にありながら、 子育ての経験もないのにアドバイスするのは恐縮だなあ...という気後れに近い感覚を持っていたこともあり、 お話を聞くことで今後の糧にしたい、という気持ちで参加しました。
 「保護者の中には自分が今まで出会ったことのないタイプの人もいる。自分と同じように話せばわかると決めつけないこと。 一般常識で関わるのではなく、保護者の健康度(特に精神面)にも目を向けることが必要。」 「衝動性、攻撃性が強い人、他人を操作しようとする人、気持ちの変化が激しい人は病理性が強いので、それに巻き込まれないようにすること。 常に理性的に穏やかに、つかずはなれずの関係を保つことが大切。」など、お話の要所要所に関わり方のコツやエッセンスがつまっており、 大変参考になりました。
 また、高めておきたい力量の中に「自分自身がどんな人間なのか、自己理解を深める」という部分がありました。 それは子ども達にもつけてあげたい力だともおっしゃっていました。 自己を理解することで自分の得意とするところや弱点を知り、自分の思考の傾向を認識することで物事をより冷静に客観視することができるのだと思います。
 どんな保護者も子どもへの愛情があり、問題を解決したい気持ちを持っているはずです。 保護者と教員、家庭と学校という役割分担をそれぞれが認識し、そのチームワークがうまくいけば、子どもは揺るがない存在と環境に安心し、よりよく育っていくのだと思います。
 小澤先生の温かなお人柄とたたずまいに同じ空間にいるだけでほっとしてしまう気持ちでした。 今後も保護者から相談を受けたり、アドバイスを求められることが多々あると思います。 そんな時、私自身尻込みせず、でも力みすぎず、保護者と良い連携をとることが結局はその子へのサポートになっているんだ、という気持ちで 支援していけたらと思います。
小澤先生、ありがとうございました。

◇内容紹介◇

 困難を抱えた児童生徒の保護者と学校教師とがうまく連携するための方策を講義していただきます。 そして、いくつかのケースを通じて、学校・家庭が連携しながら子どもを支援する際の留意点を学びました。保護者と学校がきちんと連携できると、 良い支援ができるし、問題解決も早くなります。 しかし、関係がこじれると、子どもの抱える困難さが増していくことにもなりかねません。 学校に助けを求めに来る保護者への対応、他の機関につながっている保護者への対応、どこにもつながろうとしない保護者への対応に分けながら、 よい連携を取るために必要なことや、具体的な子ども支援のあり方を講義していだきました。

◇講師紹介◇

千葉県内の教職員からとても頼りにされている方です。 もとは、高等学校の先生だったので、学校のこともよく分かっていらっしゃるからです。 さまざまなリソースを活用しながらの、しなやかで、臨機応変なあり方は、とても参考になります。  たくさんのケースに接しながら、不登校の子どもたちが回復していく中にあるパターンを発見し、その子の不登校段階に合った支援の理論を打ち立てました。 「上手な登校刺激の与え方」(ほんの森出版)を読むと、小澤先生の臨床経験のエッセンスを知ることができます。


柏市立柏第二中学校 江島 和歌子